聖書のメッセージ
10月のメッセージ(Ⅳ)
『真のいのちに生きる』
「わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。
わたしは、よい牧者です。良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。」
(ヨハネの福音書10章10-11節)
ようやく秋らしくなって来ました。この数年、夏の終わるのが遅く、秋が短くなったように感じます。秋は枯葉の落ちる季節、何となくいのちのはかなさを感じる時ではないでしょうか。ところで、黒沢明監督の映画『生きる』をご存知でしょうか。この映画の冒頭で、主人公の初老の男性が紹介されます。「この人は死んでいるのです。生きていても死んでいるのです。」判で押したような単調な毎日、生きがいも希望もない、むなしい人生。まるで魂が死んでしまったような人です。あなたは今、生きておられますか。本当に生きているという実感を持っておられますか。聖書でも、ある人は、体は生きていても死んだ状態にあることを教えています。その人は「自分の罪の中に死んでいる」と言うのです。ここで言う罪とは、創造主なる神様から離れ、自分勝手に生きることを意味しています。いのちを与える神様から離れているなら、本当のいのちはありません。その人は、すでに死んだ状態にあるのです。しかし神様は、そのような者に、新しいいのちを与えようとされているのです。そのために、神の御子イエス・キリスト様が来られ、人々の罪の負い、身代わりの罪の刑罰を十字架の上で受け、死なれ、三日目によみがえられたのです。このイエス様を救い主と信じ受け入れる者の罪を赦し、本当のいのち、永遠のいのちを与えられるのです。このいのちに生きる人生こそ、真のいのちに生きる豊かな人生なのです。