Q&Aコーナー

Ⅱ、『キリスト教会について』

Q3.「カトリックとプロテスタントとはどこがちがうのですか?」

A3.両者の違いは、「聖書も」信じるか、「聖書のみ」を信じるのかということです。16世紀のローマ・カトリック教会の熱心な修道僧だったマルティン・ルターは、カトリックの教えに従って、懸命に善行をなしましたが、救いの確信を得られませんでした。ある日、苦行をしていたルターの心に「義人は信仰によって生きる」(ローマ人への手紙1章17節)というみことばが浮かび、人はキリストを信じる信仰によってのみ、神様の御前に正しいと認められることを悟ったと言われています。

 ローマ・カトリック教会には、聖書のどこにも見当たらない様々な教え(七つの秘跡、煉獄の思想、マリヤや諸聖人崇拝、免罪符など)があります。なぜなら、ローマ・カトリック教会は、聖書と同等の権威あるものとして、外典という書物や、言い伝え、全教会会議の決定、法王の教えなども信仰の土台となっているからです。

 かと言って、私たちはカトリックの人たちをさばくつもりではありません。カトリック教会の人たちもキリストを信じているわけですし、社会的貢献をしている人の中には、カトリックの方々が少なくありません。救いのためにキリストのみを信じているか、また生活の指針として聖書のみに従っているかということが重要なのです。

 しかし、カトリック教会が聖書にないことや、聖書と違うことを教えていることは事実なので、そのような中にいて、聖書の教えどおり純粋にイエス・キリストを信じ続けて行くということは、現実にはとても困難なことではないかと思います。ただ、カトリック教会が公にしている教えの中に、聖書の教えとは違うものがあるという教理的な判断と、その教会に属している人たちをさばくこととは、別のことだということを理解しなければなりません。