Q&Aコーナー

Ⅱ、『聖書について』

Q1.「聖書は信頼できる書物ですか?」

A1.この質問の意味が「後世の創作ではないか」ということであるなら、数々の歴史的な証拠事実を挙げて、はっきり「信頼できる書物だ」と言えます。旧約聖書については、ユダヤ教徒も厳密な規準に従って、現在私たちの持つ39巻を選び、すでに紀元前から公認の聖書として用いられ、翻訳もされました。イエス様も会堂で、旧約聖書の一書を開いて朗読されたことが福音書にあります。新約聖書については、使徒ペテロがその手紙の中で、パウロの手紙について語っている個所で、旧約聖書の権威ある書物と同等に置く扱いをしています(ペテロの手紙第二3章15,16節)。さらに、使徒たちが世を去った直後の時代のキリスト教会の指導者たち(教父と言われています)が、その著作の中で、新約聖書のほとんどの書物から引用している事実は、新約聖書がその時代には、すでに書かれて存在しており、重んずべき書物として公認されていたことの一つの証拠になります。

 「内容が正確か」という点については、さらにいくつもの証明を挙げることができます。進歩した考古学者は、聖書の難解とされていた文書に多くの光を与え、やはり聖書は正しかったのだという確信を与えました。古代の国家や町、支配者や戦争などについての記録が歴史的に正確であることが、次々にわかってきたのです。それだけでなく、聖書の道徳的内容の確かさという点も、人類の歴史や個人の経験の中で実験済みです。

 そのほかに、聖書を書いた人たちは40人以上、1500年ほどにわたっているのに、全体に完全な統一と調和があるという事実も見落とせません。さらに、多くの預言が文字通り成就、実現している事実も軽いことではありません。  

*ペテロの手紙第二3章15,16節「また、私たちの主の忍耐は救いであると考えなさい。それは、私たちの愛する兄弟パウロも、その与えられた知恵に従って、あなたがに書き送ったとおりです。その中で、ほかのすべての手紙でもそうなのですが、このことについて語っています。その手紙の中には理解しにくいところもあります。無知な、心の定まらない人たちは、聖書の他の個所の場合もそうするのですが、それらを曲解し、自分自身に滅びを招いています。」