Q&Aコーナー

Ⅲ、『救いについて』

Q2.「イエス・キリストだけが救いの唯一の道であるというのは、あまりにも排他的ではないでしょうか?」

A2.問題は、この救いが何からの救いなのかということです。貧困からの救いなのか、病気からの救いなのか、それとも、それらが解決された後も残る、人間の本質的な問題からの救いなのかということです。この問題さえ解決すれば、他の問題はすべて解決してしまうという、要になる問題は何かということです。それこそ、人間のうちに宿っているエゴイズム(自己中心)の問題なのです。それは、私たちの修養や努力によって取り去られたり、解決したりできるものではなく、いくら私たちが努力しても、どうすることもできない問題なのです。従って、この問題からの解決こそが、本当の救いなのです。

 このエゴイズムの問題を真正面から取り上げ、これの解決を示している宗教が幾つかあります。しかし、よく見てみると、そんなものはないと思えという主観的な思い込みが解決であったり、それは業(行ない)なのだから、それを断ち切るようにという教えであったりで、それを罪として扱うものはありません。結局、自分たちの努力によって救いが得られるように教えるのです。つまり、人間が上にのぼって行くことが救いだと教えるわけです。

 けれども、それではこの問題は解決しません。神様に罪を犯した罪人の私たちの側からの解決はもはやなく、神様の側からの解決しかありません。この問題の解決のために、神様が人間のところまで下って来られたのです。それがイエス・キリスト様であり、私たち罪人の罪を負い、身代わりの罪の刑罰を十字架の上で受け、死なれたのです。それ以外に私たちの救いはないのです。