Q&Aコーナー

Ⅲ、『救いについて』

Q3.「天国とはどんな所ですか?」

A3.「天国」と言うと、どこかの場所のこと、「宇宙のかなた」、つまり、普通「天」と呼ばれている「大空」のどこかにあると思っている人がいるでしょうが、そうではありません。「天国」とは「神の国」のことであり、「天」とは「神の御座」のことなのです。また、「国」と訳されている言葉は、もともと「支配」という意味なので、「天国」とは、「神の支配されるところ」なのです。

 「神の支配されるところ」というのは、決してどこかの場所のことではありません。そう言うと、それでも十字架にかかり死に、復活し、昇天されたイエス・キリスト様は、空中高く上がって行かれたではないかと思われるかもしれません。しかし、このことを覚えておく必要があります。私たちは、超時間的、超空間的な存在を、上空間に意識するという観念を、生まれながらにして持っているのです。私たちは、このような生まれながらにして持っている観念を満足させるために、イエス様は上に上って行かれたのです。もしそうせずに、イエス様がその場で姿を消してしまわれたとしたら、人々は幽霊か何かではなかったかと思ったに違いありません。ですから、ある程度まで上空に上られると、雲によってさえぎられて、主の御姿は、人々の視界から見えなくなってしまったのです。「天」とは「大空」のことではなく、「神の御座」なのです。

 私たちが神様を信じ、神様に服従すると、神様の支配が、私たちの心の中に始まります。イエス様が「神の国は、あなたがたのただ中にあるのです」(ルカの福音書17章21節)と言われたのはそのことです。しかしこれはまだ、イエス様を信じる者たちの内に存在している霊的現実にしかすぎません。この世界にはまだ、神様に敵対する勢力が存在しています。これらのものがすべて滅ぼされ、新天新地が現れるのは、イエス様の再臨の時です。その時、神の国は完成するのです(黙示録21章1-2節)。その時、今は霊的な現実にすぎない神の国が、すべて目に見える現実となるのです。

*黙示録21章1-2節「また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。私はまた、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとを出て、天から下って来るのを見た。」