Q&Aコーナー

Ⅳ、『科学について』

Q3.「聖書に記されている奇跡は、現代の科学と矛盾するように思われるのですが、どのように理解したらいいのでしょうか?」

A3.多くの人々は、奇跡を認めることは、科学で学んだ自然法則を否定することになると思って、心配しているようです。多くの人々は奇跡を、自然に反するもの、つまり反自然と考えているのです。しかし、奇跡は反自然なのではなく、超自然なのです。自然界の法則が停止したり、破壊されたりするのではなく、それを越えた超自然的な力が働く時、奇跡が起こるのです。

 しかし、奇跡というものは、全能の神様の気まぐれな行為によるものではなく、全能の神様のある目的遂行のためになされるものなのです。その目的とは、言うまでもなく、人間の救いということです。私たち人間の救いのために、神様は奇跡をなさいました。ですから、聖書に記されている奇跡はみな、気まぐれなみわざではなく、救いという目的に向かっての神様の特別なみわざなのです。

 神様は、私たち人間を救うために、その御子イエス・キリスト様を、この世にお遣わしになりました。永遠の神の御子が、時間の世界に入って来られたのです。無限の神の御子が、有限の世界に入って来られたのです。絶対の神の御子が、相対の世界に入って来られたのです。このこと自体が奇跡なのです。ですから、主イエス・キリスト様の御降誕にも、その地上の生涯にも、その死の後の復活にも、奇跡が伴うのは当然のことです。

 ですから、この奇跡の記事を合理化して、単にある教訓の象徴的記述であるとしたり、科学的に説明しうる方法を考えたりすることは、全く的外れであると言わなければなりません。それは、そのまま奇跡として受け取り、信じなければならないのです。