聖書のメッセージ

1月のメッセージ(Ⅰ)

『人生の目的』

 「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、

  いくら豊かな人でも、その人のいのちは財産にあるのでは

  ないからです。」

                  (ルカの福音書12章15節)

 新しい年を迎えました。皆さんは今年、何かやり遂げたい目標をお持ちでしょうか。でもその前に、あなたの人生そのものの目的は何でしょうか。

 トルストイの書いたロシア民話集の中にこんな話があります。広大な肥沃な土地が、無料で手に入るという耳よりな話がありました。ただし、自分のほしい土地を日の出から日の入りまでに、自分で歩いて囲い取るという条件でした。一人の農夫が、日の出とともに出発しました。欲ばりな彼は、弁当もろくろく食べず、一日中駆け続け、日没までにできるだけ広い土地を手に入れようとしました。とにかく夢中で走り、日が傾きかけてもまだあきらめず、日が西の地平線に入った瞬間に、とうとう出発点にもどりました。何という広大な土地を手に入れた幸福な男よ、と人々は嘆声をあげました。ところが、彼はそこにばったり倒れたきり、もう二度と口をききませんでした。

 聖書に、「人は、たとい全世界を得ても、いのちを損じたら、何の得がありましょう。」とあります。もしあなたの人生の目的が、ただこの世のものを得ることだけであるならば、結局何も残らない人生となります。私たちは、その先にある、永遠に目を向けて行く必要があります。それは、真のいのち、創造主なる神様と共に永遠に生きるいのちです。この地上の生涯は、そのための準備なのです。私たちはこの生涯のうちに、神様と共に、神様のために生きる、そのいのちを得ておかなければならないのです。