聖書のメッセージ

5月のメッセージ(Ⅲ)

『豊かに生きる秘訣』

 「わたしが来たのは、羊がいのちを得、またそれを豊かに持つためです。」

                     (ヨハネの福音書10章10節)

 5月は新緑の季節。いのちの躍動を感じますね。ゴールデンウィークで十分休養して、さあこれからという時です。でも何となく気が重い、という方もおられることでしょう。

 こんな話があります。誰もがあこがれるような職場でイキイキと働いていた一人の若い女性が、心の内をこう打ち明けられました。「わたしの悩みは、家庭問題でも経済問題でもなく、また仕事場の問題でもありません。それは自分では説明することのできない『むなしさ』の問題なのです。毎日、仕事に没頭している時には充実感があっても、ふと立ち止まると、誰にも理解されない孤独感、人生の目的とか意味とかを考えると、自分には何一つ確かなものがないことに気付いて、不安になるというのです。たとえ、人がうらやむほどの状況中に生き、経済的にも豊かであったとしても、本当の人生の目的と意味を知らず、心が満たされていなければ、何とむなしい人生でしょうか。人はなぜ生まれ、何のために生きて行くのでしょうか。人はなぜ死に、死んだ後はどうなって行くのでしょうか。その答えが見出せなければ、本当の生きがいのある、豊かな人生を送ることはできないでしょう。聖書では、私たち人間は、創造主なる神様によって造られたものであることを教えています。それは、私たちが、造られた方、神様に立ち返ることなしには、人生の本当の目的と意味を知り、真の豊かさの中に生きることは出来ないことを教えているのです。