聖書のメッセージ

6月のメッセージ(Ⅰ)

『心の飢え渇き』

 「わたしがいのちのパンです。わたしに来る者は決して飢えることがなく、

  わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。」

                     (ヨハネに福音書6章35節) 

 

 初夏のすがすがしい深緑の季節から、しだいに暑さが増して、本格的な夏がやってきます。体力を消耗し、疲れやすい時季、よく食べよく眠ることが元気回復には一番です。水分補給も大事ですが、食欲がなく、水ばかり飲んでいても、かえって体調を崩します。

 こんな話があります。ある獣医さんが、二匹の犬で実験しました。一匹の犬には、飢え渇きを一切経験させないように、絶えずエサと水を与え続け、もう一匹の犬には、飢え渇いて自分から激しく訴えるまで、エサも水も与えませんでした。どちらが健康で長生きしたでしょうか。絶え間なくエサと水をもらっていた犬は、たちまち肥満になり、心臓が弱り、運動もしなくなり、寿命よりずっと早く死んでしまったそうです。逆に、飢え渇きを経験した犬は、はるかに健康で、長生きしたそうです。物が豊かにある今の時代、多くの人は、あり余るほどの物で満たされて生きています。しかし本当は、心が満たされていない、心の飢え渇きを覚えている人が多いのではないでしょうか。そんな私たちに、イエス・キリスト様は、「わたしがいのちのパンです。わたしに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。」と言われました。今、人生の様々な問題で重荷を負い、悩み疲れている方、殺伐とした今の世の中で、心の飢え渇きを覚えている方、そんなあなたを、イエス・キリスト様は招いておられるのです。