聖書のメッセージ

8月のメッセージ(Ⅳ)

『心の古傷』

 「そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。

  それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。

  キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。」

                   (ペテロの手紙第一2章24節)

 暑い日が続きますね。夏休みが良い思い出になることを願います。でも、私たちの心に残るのは、良い事よりも悪い事のほうが多いように思います。あるご婦人は、45年以上経った今でも、心の傷として残り、苦しんでいるものがあるそうです。それは、その方が高校生の頃の事です。親友とささいなことで大げんかになり、「もう、あんたの顔なんか二度と見たくない」とどなり、けんか別れしてしまったのです。気が落ち着くと、「悪かった。明日は仲直りしよう」と思いました。ところが翌日、その友人は登校して来ませんでした。昨夜、事故で亡くなったということを聞かされたのです。その事故は決してその方のせいではなかったでしょう。けれども、けんか別れしたことの罪悪感は、いつまでも心の古傷として残ってしまったのです。

 私たち人間はみな罪人であると聖書は教えています。それゆえに罪を犯し、

その罪に苦しむことになるのです。しかし、そんな罪人の私たちのために、イエス・キリスト様は、十字架につけられ、死なれたのです。聖書には、「そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私たちが罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえに、あなたがたは、いやされたのです。」とあります。イエス・キリスト様の十字架のゆえに信じる者の罪は赦され、罪のゆえに苦しむ心の傷もいやされるのです。